ネット広告でも話題になった「美醜の大地」の現在発売されている分冊版、全6巻を読んでみたのでレビュー。「ブスが7億円もらったら」に似た感じで過去に醜い顔のため、いじめられた主人公が整形して復讐をしていくといった物語になっている。
最近、よく見かける整形して復讐をする物語の中では一番面白いかもしれない。
個人的には「ブスが7億円もらったら」より「美醜の大地」の方が骨太感があり絵柄も好み。復讐をしていく中で完全な鬼になりきれない部分があり主人公である市村ハナの葛藤なども描かれる。まだ結末はどうなるか、わからないが続きが早く読みたいといった気持ちに駆り立てられる。
スカッとした復讐劇はブスが7億円もらったらに軍配あるかも…
美醜の大地の復讐劇は個人的にスカッと爽快感はあまりないのだが市村ハナの怨念のような呪いが怖さを引き立てている。また復讐される側も昔と事情が違っていたり、ふと市村ハナのことを思いだして後悔の念に狩られるなど復讐劇をテーマにした漫画の中では主役以外にもスポットが強く当たる面がある。
また復讐の中にはハナの予期しない出来事も起こる。
そこから復讐とは何か、こんなことして意味があるのか…などハナの葛藤も描かれ、復讐の鬼になりきれない部分など弱さを見せたりして感情移入がしやすい作品と言えるかもしれない。
この手の話の漫画は複数読んできたけど、美醜の大地はやたら続きが読みたくなってしまう。
ハナの呪いか…(笑)
漫画「美醜(びしゅう)の大地」結末はどうなるのか?
最後の復讐相手は絢子といった女なのだがやたら冷徹そうな雰囲気を醸し出している。恐らく生粋のS女だろう。一筋縄で復讐が成功するような感じがしない。もしかしたら失敗するのではないかと予想している。
ただ、この手の漫画は最終的にハッピーエンドで終わることが多いのでバットエンドはあまり想像ができない。
あと数巻で結末になると思うので楽しみにとっておく。
整形して復讐系漫画の中では登場人物の心情がリアルに描かれており、おすすめできる漫画になっている。サクサク読めるし物語もしっかりしているので気になった方は是非チェックしてみて欲しい。あと紙の単行本はまだ発売されていない模様。人気あるのでいずれ単行本化されると思うが一足先に読みたい場合は電子書籍で。
美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~
いじめによってすべてを奪われた女が別人に生まれ変わり、地獄の復讐に身を投じる! 昭和20年、太平洋戦争が終わりかけていた時代、樺太(からふと)で生まれ育った少女・市村ハナは、醜い容姿のため女学校で凄惨ないじめを受けていた。いじめのリーダー格は大会社の令嬢・高島津絢子。彼女によって泥棒の濡れ衣を着せられたハナは、退学に追い込まれてしまう。やがてソ連軍が空襲を開始し、樺太から北海道へ逃れる船に乗り込んだハナ一家だったが、いじめグループによって船から追い出されてしまい……。